鼻くそポイ捨て機の映画日記

映画見ておもったこと。ネタバレします。

みた

モーリス見た。原作未読。

 

画面きれいすぎる。鬼のエモ。

 

クライヴが女と結婚してもうモーリスに興味なくなったんやろかと思ってたし、モーリスの切ない片思いすぎるわ…と思ってたけど全然違った。クライヴは精神的な愛をモーリスに対して求めていた。それはずっと変わらなかったっぽい。結婚しても二人は両想いだった。クライヴは親友という名の元でモーリスを愛していた。

正直いって結婚式に元恋人呼んだり、元恋人に対して現嫁がいる自分の家をホテル代わりにしてええから山ほどおいでやって言うのはおかしいやろと思っとった。でもそれもクライヴの思いを理解したらスゥッて分かった。

好きな人と一緒にいたかったんやろうな。好きな人と一緒にいるだけで精神的つながりが得られてたんやと思う。それと、モーリスがクライヴに対して向ける瞳は友情のそれではなかったから、クライヴは安心したかったんじゃないか。こいつは自分のことを愛してると思いたかったんじゃないか。愛してるから傍に置きたい。まあわからんでもない。

モーリスはクライヴを愛していたけど、クライヴはそれ以上にモーリスを愛していた。むしろバカほど執着していた。

 

別れを切り出されたときのモーリスの悲痛な叫びは違った。クライヴはモーリスを愛していた。じゃあつまり、二人の関係はそこで終わりじゃなかったということだと考えられる。二人の関係はアレックとモーリスが体を結んだ時点で終わった。もしくは、モーリスが地位や名誉やクライヴを捨てて、アレックを選びました宣言をした時点で終わった。しかもそれは一方的な終了宣言。

クライヴのモーリスへの気持ちは死ぬまで続くんだろうな。この人は妻ではなくモーリスを想って死ぬんだろうな。この人の異常なまでの執着心はこれからどうなっていくんだろう。これからも永遠に続くと思っていたであろう思いの向かう先はどこになるんだろう。

窓から見えた、きらきらした大学時代のモーリスが答えか。永遠に思い出に囚われて生きていく。


あの作品の窓の役割ってなんやろう。

モーリスがクライヴを、モーリスがアレックスを受け入れたのも、クライヴがモーリスを想ったのも窓からだった。 

開け開かれた窓と結ばれる恋、閉め閉ざされた窓と失恋。

あれは心の窓か。外と中とを繋ぐ心の窓。あの時代同性愛はタブーとされていてキスするだけでお縄だった。

だから思いを両者間だけとはいえオープンにするということで外と中を繋ぐ意味合いを持たせて いたのかな。対してクライヴが閉めた窓にモーリスを思ったのは、これから抑圧され続ける自己のゲイという性指向、モーリスへの恋心を表しているのか。


モーリス、何が最高かってクライヴのタレ目がエロいこと。エロすぎる。とにかくエロい。ありがとう、タレ目。

ていうかまじで映画の撮影でちんこ出すんだ。そこもちょっとびっくりした。