鼻くそポイ捨て機の映画日記

映画見ておもったこと。ネタバレします。

みた

リトルダンサー見た。

最高か?鬼よかった。星5つとかそんなレベルじゃないはなまる満点愛してる見て良かった映画

あまりに良すぎてまだ感想言えない
またへんしゅうする


10/7
ほんまにリトルダンサー良かった。
自分の好きなものを好きとはっきり言えない、親の庇護下にあるがゆえの葛藤の描写が長く続いたからこその親に自分のすべてを、ダンスを表現するときの描写が生きてきていた。情熱に溢れていて誰よりも何よりも力強く、美しい踊りだった。

父親も兄貴もおばあちゃんもすごく良かった。
ストで働けなくて陰鬱としてビリーに当たることもあったけど結局はビリーのことをものすっごく愛していたんだなって思えた。ああいう家族愛に弱い。
特に父親。自分が裏切り者扱いされようと何をされようと自分の息子のために炭鉱に戻ろうとした。
愛でしかなかった。死ぬほど泣いた。涙が枯れるほど泣いた。
だからこそラストでストが終わって炭鉱に戻るシーンが切なかった。子どもの希望のために炭鉱という未来のない仕事に戻っていく、なんていうか絶望と希望、陰と陽って感じがした。
どれだけしんどくても父親はずっと支え続けてくれたんやろうなあと思うとまた泣いた。

ラストの白鳥の湖はほんまにほんまにほんまに美しすぎた。強い跳躍、これからの活躍の隠喩、希望に満ちた未来、夢を追いかけていく背中…愛おしい。美しい。ありえん。ほんまに美しすぎた。泣いた。

リトルダンサーめっちゃいい。
リズミカルでテンポリー。見やすいのに主人公が魅力的。開始10秒でビリー・エリオットにすべてを持っていかれた。一回も一時停止することなくすべてを見ることができました。ほんまにいい映画。

ビリーの友だちも良かったな。
ビリーが気持ち悪いとか言わずに拒絶なんかせずに最後に頬にチュってしてくれたからあの人もああいう形で自分を表現できたんではないかと思う。
完全に脇役だったけど、主人公の優しさと強さを引き立たせるとてもいいキャラだった。

あ〜〜〜ほんまにリトルダンサーいい映画!!!こんないい映画が見れてよかった!!!!

みた

好きにならずにいられない見た。

 

どっか寒いとこの国の話。主人公がめっちゃデブ。陰気なデブ。

陰気なデブだしなんかやや不潔感あるしでいろんな人にいじめられる。近所の人とか職場の人とかいろんな人にいじめられる。それでもスゥーーーて流してるんはマジで他人に興味ないんやなと思った。

他の人の感想とかも見るけど、お人よしとか優しいとかにはちょっと私は違和感を感じた。お人よしだとか優しい人てあんな冷めた目をするか?

私には「他人マジで興味ないし自分ですらどうでもええからもうほっといてくれや」にしか見えなかった。だからこそあの女にかける愛情とか優しい目とかが際立ってたと思う。

 

誰が陰気なデブに窓ガラス割ってまで好きな女の家に侵入して料理したり掃除したりするパッションがあったって入りの映像から思うんやろ。

入りの映像から女を好きになるまでは他人に興味のない陰気なデブだった。他人に興味のない陰気なデブになるまでいろんなことがあったんやと思う。親は依存的で束縛も激しいし言う事がキツい、周りからはいじめられるし、兄弟は結婚してガキンチョまで産んでるしで色々と劣等感を刺激され続ける人生だったと思う。

 

女を好きになって、初めて人に踏み込みたいと思ったんかなあ。鬱的になっていた女を助けたのはどこか一線を引いていた陰気なデブではなかった。そこにはちゃんと人に踏み込んで一対一の関わりを持とうとしたフーシだった。

 

女自体はわりかし最低。メンタルがばがば女。それでもタイトル通り、好きにならずにはいられない。女を好きになった理由もわからん。なんで好きになったんやろう。でもそれもタイトルで説明されてる。好きにならずにはいられない。恋愛ってそんなもんか。難しいな。

みた

最初で最後のキスみた。

めっちゃいい映画やねんけど普通にもう二度と見れん映画やとも思う、悲しすぎて。
今は私がまだ20代前半で、思春期の痛みとかもまだそこまで大幅に薄れていないからそう思うんだろうか。わからない。
また見れるんだろうか、この映画。多分30代、40代になって、結末を知った上で見たらまた違う感想が出てくるんやろうな。


前半のキラキラ、ポップ、親友さえいれば無敵!感がほんと〜に良かった!画面がかわいいし音楽はノリノリで楽しいし笑顔あふれる。だからこそ後半の痛みが半端ない。痛い、痛すぎる映画。

ロレンツォのキャラが生き生きとしてて素敵。
ゲイだっていうことをあの偏見まみれの中で隠しもせずに生きていくことがどれだけ苦しいことか私には想像してもしきれん。
彼は完全に強い人間なんじゃなくて、強く見せてる部分も大部分を占めてるんだなっていうところが年相応で良かった。
例えば自分がみんなに愛されてる妄想をしたりだとか、そういう部分で彼の弱いところを見せてくれていたけど一番はやっぱり車内でなんで自分を養子にしたのかって聞いた部分だと思う。
両親がいつ亡くなったのかとかなんで施設に逆戻りしたのかとか劇中では分からないままだったけれど今までの人生の中で脆さを隠さざるを得なかったっていうことと、そんなに愛されてなかったんだろうなってことはわかる。その上でロレンツォが人一倍愛を求めていたことも。
車内での質問は試し行動だったんだろうな。この人は本当に愛してくれる?捨てないでいてくれる?ちゃんと子どもとして見てくれる?
そのシーンがあったからこそママパパのやっぱり小さい子を養子として連れて来る方が良かったんかなあみたいな発言はロレンツォがそこにいないとはいえグサッときた。

偏見の中で生きていくのは辛いだろうに脆い部分だけを隠してしまうロレンツォの選択にものすごく胸が痛くなった。
それと同時に、ブルーに出会えて良かったなと思った。ブルーといられたからあんなに明るく振る舞えたっていうのは確実にあったと思う。

ブルーは最初、えっほんま?まじで?と思ってたけど本当に股がゆるいわけじゃなくて、愛しい愛しい彼に愛されたかっただけなんだと知って彼氏へのヘイトがクソクソクソクソ高まった。
完全にブルーの気持ちに漬け込んでて大切になんて一切してないし、それでもブルーは彼からの愛が欲しくて一生懸命で…健気すぎて見てて痛々しくなるような恋だと思った。
でもまず母親がなあ…完全にブルーを所有物と思ってる時点でア〜ってなった。思春期ってどうしても親の影響が強いから。
母親に所有物やと思われてるブルーが彼氏に自分の所有物扱いされても抵抗できないのはある程度致し方ないと思った。でも最後ほんまによう頑張ったなあ。
母親に抵抗して、所有物扱いされるのがおかしいと気づけたからできた抵抗だったと思う。

アントニオも偏見の中で生きてきたのだと思う。真偽の程はわからないものの知的障がい者だとされてて、留年してる学校ののけもの。
三人組の中でも彼が一番何をするにも臆してて、無敵モードに入りきれてない、人の目をかなり気にするタイプなのかなと感じた。
この悲劇って、そもそもロレンツォのことを元から偏見の目で見てたから起こったことなんじゃないかとさえ思う。彼のお兄さんの話って、アントニオの心の底の声だと思って私は受け止めていたから、ロレンツォは苦手みたいな本音と、でも彼は友だちっていう建前が常にアントニオの中で争ってたんだと思った。
でもあのキスの理由はなに?どうなんやろ。
思春期ゆえの視野の狭さ、経験の浅さとそれに反しての思い込みの深さ。さらにプラスして偏見の怖さを突きつけられました。

みた

モーリス見た。原作未読。

 

画面きれいすぎる。鬼のエモ。

 

クライヴが女と結婚してもうモーリスに興味なくなったんやろかと思ってたし、モーリスの切ない片思いすぎるわ…と思ってたけど全然違った。クライヴは精神的な愛をモーリスに対して求めていた。それはずっと変わらなかったっぽい。結婚しても二人は両想いだった。クライヴは親友という名の元でモーリスを愛していた。

正直いって結婚式に元恋人呼んだり、元恋人に対して現嫁がいる自分の家をホテル代わりにしてええから山ほどおいでやって言うのはおかしいやろと思っとった。でもそれもクライヴの思いを理解したらスゥッて分かった。

好きな人と一緒にいたかったんやろうな。好きな人と一緒にいるだけで精神的つながりが得られてたんやと思う。それと、モーリスがクライヴに対して向ける瞳は友情のそれではなかったから、クライヴは安心したかったんじゃないか。こいつは自分のことを愛してると思いたかったんじゃないか。愛してるから傍に置きたい。まあわからんでもない。

モーリスはクライヴを愛していたけど、クライヴはそれ以上にモーリスを愛していた。むしろバカほど執着していた。

 

別れを切り出されたときのモーリスの悲痛な叫びは違った。クライヴはモーリスを愛していた。じゃあつまり、二人の関係はそこで終わりじゃなかったということだと考えられる。二人の関係はアレックとモーリスが体を結んだ時点で終わった。もしくは、モーリスが地位や名誉やクライヴを捨てて、アレックを選びました宣言をした時点で終わった。しかもそれは一方的な終了宣言。

クライヴのモーリスへの気持ちは死ぬまで続くんだろうな。この人は妻ではなくモーリスを想って死ぬんだろうな。この人の異常なまでの執着心はこれからどうなっていくんだろう。これからも永遠に続くと思っていたであろう思いの向かう先はどこになるんだろう。

窓から見えた、きらきらした大学時代のモーリスが答えか。永遠に思い出に囚われて生きていく。


あの作品の窓の役割ってなんやろう。

モーリスがクライヴを、モーリスがアレックスを受け入れたのも、クライヴがモーリスを想ったのも窓からだった。 

開け開かれた窓と結ばれる恋、閉め閉ざされた窓と失恋。

あれは心の窓か。外と中とを繋ぐ心の窓。あの時代同性愛はタブーとされていてキスするだけでお縄だった。

だから思いを両者間だけとはいえオープンにするということで外と中を繋ぐ意味合いを持たせて いたのかな。対してクライヴが閉めた窓にモーリスを思ったのは、これから抑圧され続ける自己のゲイという性指向、モーリスへの恋心を表しているのか。


モーリス、何が最高かってクライヴのタレ目がエロいこと。エロすぎる。とにかくエロい。ありがとう、タレ目。

ていうかまじで映画の撮影でちんこ出すんだ。そこもちょっとびっくりした。